赤十字は「人道・公平・中立・独立・奉仕・単一・世界性」という7つの普遍的な原則のもとに、世界最大のネットワークを駆使し、国境、宗教、人種を超えて、人の命の尊厳を守るため、様々な活動を推進する人道機関です。
スイス人アンリー・ジュナンは、1859年イタリア統一戦争の激戦地で、傷ついた兵士を敵、味方関係なく住民に協力を呼びかけ、救護につとめました。その思い出を1冊の本に書き上げました。それをきっかけに1863年にはヨーロッパ16カ国が参加して最初の国際会議が開かれ翌1864年には、スイス他15カ国の外交会議で最初のジュネーブ条約(いわゆる赤十字条約)が調印され、ここに国際赤十字組織が正式に誕生したのです。
日本では、1877年(明治10年)発生した西南の役のその悲惨な状況に対して佐野常民がアンリー・ジュナンと同様の考えで救護団体「博愛社」を創設し、敵味方の区別なく傷ついた兵士の救護にあたりました。
日赤菊陽町分区の業務
1.日赤菊陽町分区とは
日赤菊陽町分区は、正式には「日本赤十字社熊本県支部菊池地区菊陽町分区」と称します。日本赤十字社の機構は、東京に本社を置き 、その本社のもと各都道府県の県庁所在地に支部を設置し、その支部の組織として地区・分区を置くという構成になっています。
2.主な事業
(1)赤十字社員増強運動の実施
5月1日から31日まで1ヶ月間、赤十字活動を実施するために必要な活動資金への皆様からの御協力をいただくため、全国一斉に展開している運動です。
菊陽町分区においても、菊陽町区長会連絡協議会、菊陽町社会福祉協議会、菊陽町婦人会連合会の御協力により毎年実施しています。
本年度も町内の役員の方々のご協力より実施いたしますので、皆様の温かい御協力をお願いいたします。
御協力いただいた活動資金は、日本赤十字社を通じて赤十字活動である自然災害での災害救護活動や紛争などに伴う人道的救援の国際活動、血液事業、講習事業、赤十字病院医療事業、看護師養成事業、赤十字ボランティア活動、青少年赤十字活動、社会福祉事業のために大切に活用いたします。
(2)講習の普及
人々の生命と健康を守るため、赤十字では、救急法・家庭看護法等の講習を行っています。これらの講習では、話を聞くだけではなく実際に身につけていただけるよう、「聞く」、「見る」、「練習する」の三段階に分け、解りやすく指導します。
救急法 | 負傷者を救うための知識と応急手当の方法。 人工呼吸、人工マッサージ等。 |
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水上安全法 | 水の事故から身を守るためのも知識と技術。 泳ぎの基本・救助・応急手当等。 |
家庭看護法 | 在宅における高齢者や病人の介護の方法。 地域でのボランティア活動にも活かされます。 |
乳児安全法 | 幼児に起きやすい事故の予防と応急手当、家庭内での看護の方法。 |
(3)災害救援事業の実施
災害救援事業の一環として、火災・風水害・地震などによる小規模災害に遭われ被害を受けた方に対する救援事業を行っています。
主な援護としては、熊本県支部からの救護物資(日用品・寝具など)や見舞金、弔慰金の交付を行っています。